子育て支援
【Ⅰ-16】新生児の発疹が気になります
赤ちゃんの背中に赤い発疹が出ました。生まれたばかりなので理由も分からず、気になります。
生後2~5日の新生児の胸や背中に、発疹や紅斑が出ることが時にあります。原因は不明ですが、2、3日で自然に消えます。これを新生児中毒性紅斑といいます。新生児の30%ぐらいにみられますが、産院入院中にみられることが多く、産科の先生は「この発疹は心配ない」と言われるので、あまり印象がないかもしれません。
しかし、退院後、生後2週間から1か月位に出ることもあります。この場合、必ず小児科の医者に診てもらいましょう。新生児中毒性紅斑以外に、次のような病気も考えられます。
①あせも: 部屋の温度に気をつけ、温め過ぎないようにしましょう。
②乳児湿疹: 生後1か月頃から主に顔や首筋にみられます。かゆがって手で搔いたりするとさらに広がるので、小児科医の指示に従って早めの治療を心がけましょう。
③ブドウ球菌による感染症: 幼児では皮膚にブドウ球菌が感染すると「とびひ」となることが多いのですが、新生児や幼くてか弱い乳児では急激に悪化する重い病気となります。皮膚全体がやけどのように真っ赤になり、触ると皮膚がズルッとむけます。また、その毒素が全身を侵します。この病気をブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群といいます。熱も出ますし、全身状態も悪くなりますので一刻も早い積極的な治療が必要です。