京(みやこ)あんしんこども館からの安心・安全アドバイス

【Ⅰ-21】最近、よだれが多くて心配です

8か月の男児ですが、最近よだれが多いようで心配しています。

生後6か月頃から歯が生え始めるとともに唾液腺が発達し、赤ちゃんの唾液分泌量は増えていきます。しかし、赤ちゃんは唾液をのみ込む動作(嚥下)がうまくできないため、結果的によだれが多くなります。

もちろん、それは病気ではなく、成長とともに嚥下が上手になります。のみ込む量も増えていく1歳半頃にはよだれも自然と少なくなっていきます。赤ちゃんによっては2歳頃まで続く場合もありますが、よだれで口の周りがかぶれないよう、こまめに拭いてあげてください。

一方、病的な原因でよだれが多くなるのは、①虫歯や歯のかみ合わせが悪い、②口内炎、扁桃炎・咽頭炎(A群β溶連菌、アデノウイルスなど)、手足口病、ヘルパンギーナ、ムンプス(おたふくかぜ)、伝染性単核球症などで口の中や喉が痛くて飲み込めない、③アレルギー性鼻炎やアデノイド肥大などで鼻呼吸ができず、いつも口をあけている、④発達の遅れがあり、かんだり、飲み込んだりすることがうまくできない(特に何かに集中している時に多い)、⑤喉頭異物、食道異物のため飲み込むことができない、⑥生まれつき舌が大きい、舌小帯が短い、あごが小さい、口唇口蓋裂などの場合が挙げられます。①の場合は歯科、②~⑥は小児科か耳鼻科を受診してください。いずれの場合も、病的な原因がある場合には早めに対応した方がよいと思います。