京(みやこ)あんしんこども館からの安心・安全アドバイス

【Ⅰ-25】2歳女児、舌が白と赤の地図状になっています

2歳女児。はじめは舌の表面の中央から前にかけて白い斑点が2~3か所みられたのですが、それがはがれると今度は赤い斑点となり、周囲の白色部分との対比が海と陸地からなる地図のようにも見えます。大丈夫ですか?

お子さんのようにまだら模様になっている舌を「地図状舌」といいます。舌の糸状乳頭が萎縮、脱落した部分は赤くなり、滲出物が溜まった部分は白くなります。地図状舌の原因は不明ですが、通常は無症状(痛くもかゆくもない)で、治療の必要もありません。

まれに「しみる」と訴えたり、痛がったりすることもありますが、その時は刺激の強い食べ物を避けるようにしましょう。また、こすっても消えるものではなく、逆に傷付けて出血してしまったりするので、歯ブラシなどで強くこすらないようにしてください。

地図状舌のまだら模様は日によって移動し、変化することが特徴です。数日で消えることもありますが、多くは部位や形を変えてしばらく続きます。地図状舌は1~3歳の子どもに最も多くみられ、6歳以降は自然に消失することが多いとされています。

一方、新生児から生後3か月ごろまでの乳児の頬の内側、上顎、舌の表面に直径1㎜以下の乳カスのようなものが付着することがあります。これはカンジダというカビの感染によるもので、鵞口瘡といいます。

鵞口瘡も痛みやかゆみはありません。こすってもとれないばかりか無理にはがすと出血します。母乳やミルクをきちんと飲めているようなら自然に治ることが多いのですが、繰り返すか大きくなる場合は小児科を受診してください。