【Ⅰ-33】薬を嫌がって飲みません
1歳6か月の女児です。薬が嫌いで、シロップ剤も粉薬も嫌がって飲みません。上手に飲ませる方法を教えてください。
まず医師にお子さんの薬嫌いを伝え、少しでも飲みやすい形で総量を少なく、食前服用にしてもらいます。そして「薬を飲むと元気になるよ。薬はおいしいのよ」と優しく言い聞かせ、自分もおいしく飲むまねをしてください。うまく演技してもらうと、言葉は理解できなくても気持ちは伝わります。
シロップ剤は泡が立たないように容器をゆっくり振ってから1回分を小さなカップに取ります。子どもの月齢にあわせてスポイト、哺乳瓶の乳首、赤ちゃん用スプーンなどに1回分の1/3~1/2の分量を入れ、数回に分けてゆっくり流し込みます。水で薄める時は、残さずに飲める量にしてください。
粉薬は1回分を小さな容器に入れ、スポイトなどで数滴の水やぬるま湯を加えて清潔な指で混ぜて団子状にして指に乗せ、赤ちゃんの頬の内側、上顎、舌の奥の方に塗りつけてから最後にぬるま湯を飲ませます。
好きな食べ物に混ぜるのもよい方法です。この時は必ず飲めるよう少量の食べ物に混ぜてください。しかし、これからの主食となる粉ミルクやおかゆ、うどんなどは味が変わって食べなくなる心配がありますので混ぜないでください。
甘味料でコーティングした抗生物質のドライシッロプなどはイオン飲料、オレンジジュース、飲むヨーグルトなどの酸性飲料と混ぜると苦味が増して飲みにくくなります。蜂蜜はボツリヌス症の危険があるため1歳未満には与えないようにしましょう。一方、粉薬を冷たく甘い物に混ぜるのは効果的です。甘みの強いアイスクリームを冷凍庫から出して少し柔らかくなった中に粉薬を入れてください。薬を飲むためのゼリーも販売されています。