京(みやこ)あんしんこども館からの安心・安全アドバイス

【Ⅳ-2】熱がないのにけいれんがおこりました

熱がないのに、けいれん2~3分間を起こしました。これで2回目なのですが、どうしたらいいでしょう?

熱がないけいれんが繰り返して起こり、頭痛や嘔吐、視力障害(頭蓋内圧亢進症状)を伴わない場合、最も考えられる原因疾患はてんかんです。一方、けいれんとともに頭蓋内圧亢進症状があるときは、脳腫瘍や脳血管障害(脳出血、脳梗塞など)が疑われます。てんかんは脳の神経細胞が電気的に過剰興奮し、けいれん発作が反復して起こる慢性の脳疾患です。子どもの100人~200人に1人の頻度でみられ、珍しいものではありません。

発作の様子は泡を吹いて倒れ、全身をガクガクさせる、一瞬体の動きが止まり、意識がなくなる、意識はあるが手足の一部がピクピクする、意識がもうろうとして無意味な動作を繰り返す、感覚異常を訴えるなどさまざまです。多くは数分以内に自然におさまります。

脳波検査はけいれんがない時でも異常がみられるため、てんかんの診断確定に役立ちます。したがって、無熱性けいれんが反復して起こる場合は脳波とMRIの検査を受けるべきです。

治療は抗けいれん薬を最低3~4年以上、毎日のみ続けることが必要ですが、小児のてんかん治癒率は70~80%に達してます。また、ほとんど遺伝しません。再発防止のために、処方された薬は忘れずにきちんと飲んでください。