子どもの病気
【Ⅳ-9】チックが続きます
息子が小刻みに首を振ったり、まばたきを繰り返します。チックのようですが、どうしたらいいですか?
チック(症)は子どもの意思と関係なく、筋肉の突然の運動が繰り返し頻繁にみられるものです。子どもの4~25%に認められますが、1年ほどでなくなる一過性チックが95%を占めます。
症状は体の一部の素早い運動だけでなく、鼻をクスンクスンとさせる、「ウッウッ」と喉を鳴らすなどの運動性チック、「バカ」などの言葉を発する音声チックなど多彩です。1種類のみの場合もありますが、多くは2~3種類が合併しています。
原因はわかっていませんが、一種のストレス反応とされています。神経質、落ち着きがない、人前を気にする、わがまま、まじめすぎるなどの子どもの性格と、それを取り巻く養育環境(家庭、学校、友人関係など)の要因が絡み合ってチック症状が現れます。
一過性チックでは薬物治療の必要はありませんが、周りの人が病気を理解し、子どもが自身の症状をなるべく気にしないようにするための環境整備を心がけてください。無理にやめさせようと注意することは逆効果となり、勧められません。症状が持続または増悪する時は、カウンセリングや家族を含めた心理療法が必要となる場合もありますので、診断や治療方針を決めるためにも小児科や児童精神科などに相談してください。