子どもの病気
【Ⅳ-11】おなかの痛みのようですが、はっきりしません
子どもがおなかを痛そうにします。でも、どんなふうに痛いのか、どこが痛いのか、はっきりせずに困っています。
1~2歳までの年齢では痛い所をはっきりと指し示すのはまだ無理だと思います。一方、3歳になると腹痛や頭痛などを訴えることができるようになります。しかし、腹部以外の痛みも「ポンポンが痛い」と訴えることがありますので、注意しなければなりません。
保護者は日頃からお子さんの状態をよく知っていることが大切です。例えば、排便についてならトイレに行きたそうな表情、いつごろ排便したか、便は硬いか、軟らかいかなどについて少なくとも小学校に入るころまでは毎日見てあげてください。
排便の状態が良好で、苦しがる様子もなければあまり心配いりません。しかし、腹痛を訴える病気はたくさんあります。受診の際はお子さんの病状経過を詳しく知っている家族の方のお話が重要です。さらに、下痢や嘔吐、吐血、下血、便秘、発熱などの症状の有無、少なくとも2~3日前までの食事内容が参考になります。
一般に腹痛はウイルスなどによる急性胃腸炎の時にもよくみられます。同じような痛みの訴えが1週間近く続くようなら小児科医に相談してください。
急に痛そうに泣き出して、苦しそうに身体を丸め、腹部を触ると更に激しく泣く時は、外科的な病気も考えられます。その場合は速やかに受診してください。