京(みやこ)あんしんこども館からの安心・安全アドバイス

【Ⅳ-16】ケンケンとせき込みます

熱もないのに、ケンケンとせき込んでいます。どんな病気が考えられますか?

咳は痰の絡まない咳を乾性の咳、痰の出る咳を湿性の咳と区別します。大抵の場合、病初期は乾性でもやがて湿性になっていきます。

突然乾性の咳が出るのは、異物が誤って気管に入った場合(誤嚥)などです。激しく咳き込みますが、異物を吐き出すと咳はすぐに治ります。異物が出ない時には、いつまでも乾性の咳が続きます。咳が出始めた時、何か食べていたのなら誤嚥した可能性が考えられます。もっとも危険な食べ物はピーナツなどの豆類です。

いつまでも乾性の咳が続く場合は百日咳の可能性も考えられます。病初期は軽い咳で始まりますが、だんだん激しくなってきます。発作的に咳込み、咳の合間にヒューという音を出します。合併症がない限り熱は出ませんが、乳児ほど咳の症状が強くなります。しかし、三種混合ワクチン(ジフテリア・百日咳・破傷風)をきちんと接種しておけば、まず心配ありません。

また、犬や猫に接触した時にごくまれにアレルギー性の咳が出ることがあります。一方、心因的な咳の場合、遊びに夢中の時や睡眠中は咳をしないのが普通です。

いずれにしても7~10日以上にわたって乾性の咳が続くようなら、熱がなくても胸部レントゲン写真や血液検査などをする必要があります。