京(みやこ)あんしんこども館からの安心・安全アドバイス

【Ⅰ-27】耳の後ろにしこりがあります

2歳の男の子です。耳の後ろや首筋に小指の先ぐらいの小さいぐりぐりがあります。機嫌もよく、いつもと変わらず遊んでいますが、気になります。

子どもにはよくあることです。耳たぶの後ろの硬い骨の上に小さいしこりがあるし、よく触ってみると首筋の後ろにも前にも、もっと小さな米粒大のこりこりがあるでしょう。正体はリンパ節です。

リンパ節は体中にありますが、特に首や股などに多くあります。体に入ったばい菌が全身に広がるのを防ぐ関所みたいなものです。

ばい菌が入ると、リンパの流れに沿って近くのリンパ節内に入ります。リンパ節はばい菌が増え広がっていかないように体内の血液の細胞、リンパ球、白血球などが戦う戦場ともいえ、その結果としてリンパ節が大きくはれるのです。戦いが終わり、ばい菌を破壊してしまうとリンパ節は元の大きさに戻るのですが、一度はれたら、ゆっくりとしか戻りませんので小さなぐりぐりとして気づかれることになった訳です。

赤ちゃんが初めてかみそりで首筋をそったり、頭に湿疹が出来たり、洗髪の時、親が頭に爪を立てたりした時などもリンパ節がはれることはあります。立派な防衛反応の結果ですので心配は要りません。BCG接種の3~4週間後位に接種した側のわきの下のリンパ節がはれることがよくあります。これも正常な反応です。しかし、一つのリンパ節だけが大きくはれるのは異常ですので小児科を受診してください。