京(みやこ)あんしんこども館からの安心・安全アドバイス

【Ⅰ-30】熱はなぜが出るの?

病気になったら、なぜ熱が出るのですか?

子どもの病気の多くは発熱を伴います。ばい菌やウイルスが体内に入る(感染する)と原因を排除するため、血液中の白血球やリンパ球などが菌やウイルスを殺そうと戦ってくれるのです。その時、自分の細胞からは発熱物質が放出され、血液中を流れて脳内の体温調節中枢(発熱中枢)に働き、体温スイッチを高温にセットします。すると身体をガタガタと震わせたり、口やあごをカタカタと震わせながら熱が上がってきます。セットされた温度になると震えは止まります。そして、身体が正常温度にリセットされると、汗をたくさんかいて熱が下がるのです。

このような仕組みですので、発熱は外から入った敵(ばい菌やウイルス)を排除するための正常な反応なのです。熱が出ることはばい菌やウイルスに対して身体が正常に反応していることを示しているのです。感染がなくても身体内部の病気の時、組織崩壊の処理のために血液中の細胞が同じように働いて発熱することがありますが、子どもではまれです。

発熱時に熱さまし(解熱剤)を使うかどうかは、かかりつけ医と相談してください。解熱剤の効果は一時的なものですが、高熱で子どもがつらそうにしているなら少しでも快適にするために、原因に対する治療と同時に頓用として必要な場合があります。