応急手当
【Ⅱ-4】鼻水・鼻詰まりでつらそうです
2歳の男児ですが、鼻水と鼻詰まりで機嫌が悪く、つらそうです。家庭で
できることを教えてください。
空気は鼻を通ることによってホコリが取り除かれ、気道の中で適度な温度と湿度になりますが、かぜ、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などでは鼻水が増えて呼吸がしにくくなります。溜まった鼻水は吸わないで、かむことが大事です。
大体1歳6か月を過ぎれば、鼻かみができるようになるとされています。
鼻を上手にかむコツは、①片方ずつ、②ゆっくりと、③やさしくかむことです。保護者が手を添えて片方の小鼻を押さえながら、ゆっくりとかむように声かけをしてあげてください。なお、鼻すすりが癖になると鼓膜の奥が陰圧になるため、鼓膜がへこんで中耳炎を起こし、耳が聞こえにくくなることがあります。
鼻がかめない場合は市販の鼻吸い器で無理のない程度に取ってあげます。
お風呂上がりや温めたタオルを鼻にあてると鼻水が柔らかくなって取りやすくなります。また、見え隠れしている固まった鼻くそはベビーオイルを浸した綿棒でやさしく取り除きます。どちらも強くすると鼻血が出るので注意しましょう。
1歳までの赤ちゃんは生理的に鼻呼吸をしているため、鼻が詰まるとおっぱいやミルクがうまく飲めなくなるので、何回かに分けて少しずつ飲ませてください。また、部屋を加湿して乾燥を防ぐとともに、室内は禁煙にして空気環境を整えましょう。一方、片側のみ鼻水が出て悪臭がする場合は鼻の奥に異物が入っている可能性があるので、耳鼻科を受診してください。