京(みやこ)あんしんこども館からの安心・安全アドバイス

【Ⅲ-10】保護者が洗髪中に発生した子どもの溺水事故

お母さんと一緒に入浴中のある出来事:洗い場で1歳男児の身体を洗い終わり、子どもが船の玩具で遊んでいる横でお母さんは髪を洗い始めました。お母さんは横目で子どもの様子をチラッと見つめながらシャワーで洗剤を流し、トリートメント処理をして、再びシャワーで流し始めました。その間子どもは立ったり座ったりしながら船のおもちゃを浮かべて遊んでいました。お母さんがシャワーを流し終えた時、子どもの姿が見えず、ふと横を見ると子どもが湯船にうつぶせで浮いていることに気づきました。

お母さんはびっくりしてすぐに子どもを引き揚げ、どうしようと思いながらも自動車教習所の講義で聞いたことのある人工心肺蘇生術を無我夢中で行いました。すると、人工呼吸を5~6回し終わった時に子どもは突然水を吐き、顔色がピンクに戻って泣き出しました。その後すぐに救急車を呼んで、病院で治療をしてもらいました。

シャワーの音で子どもが浴槽の中に落ちたのが聞こえなかったのでしょうが、お母さんがすぐに気づいてうろ覚えでも人工呼吸をその場で直ちに開始したのが良かったのです。もしお母さんの対応があと2、3分遅れていたら、違った結果になっていたと思われます。お風呂場で子どもと一緒にいる時には子どもから目を離さないようにしましょう。