京(みやこ)あんしんこども館からの安心・安全アドバイス

【Ⅳ-8】2歳半を過ぎても言葉が出ません

2歳半の男児です。妊娠・出産時に異常はなく元気ですが、まだ言葉が出ずに「ファーファー」言うのみです。大丈夫でしょうか?

相談者の場合は病院で検査を受け、結果は先天性難聴でした。

言葉の遅れにはいろいろな原因がありますが、耳が聞こえないための言葉の遅れは満1歳までに適切な対応をする必要があります。産科では新生児難聴のスクリーニングが受けられます。

他に軽度の発達障害の子も言葉の遅れを伴うことがあります。少しでも気になれば保健センターや児童相談所に相談してください。1歳6か月児健診で言葉の遅れを心配される保護者が多いのですが、本当に問題になる病気は20~25%程度とされており、多くが言語発達に適した環境を改善することで言葉は進みます。

家族から積極的に話しかけたり、絵本を利用してください。仕事から帰宅後に子どもとたくさん遊んでください。「留守中に何をしていたの?」「楽しかった?」などと話しかけてあげてください。絵本を読みながら「これはライオン」などと指をさして教えてあげたり、動物園などで実際の動物を見せて名前を教えるのもよいでしょう。

過保護にするあまり、何もかも子どもの心を察して先回りにするのも問題です。また、テレビ、ビデオ、スマホは子守をしてくれるものではありません。長時間は見せないようにして、良い番組を選び、動画の内容を話題にして話しかけるようにしましょう。

保育所に入所している場合は保育士とも連絡をとり、家族と一緒になって言語発達によい環境をつくってください。