子どもの病気
【Ⅳ-18】体の青いあざが気になります?
子どもの体に青いあざがあり、気になります。そのままでもいいのでしょうか?
日本人の赤ちゃんならほぼ100%にみられるお尻から背中にかけての青いあざを「蒙古斑」といいます。大体は生まれた時からありますが、色の薄いものは生後すぐには気付かず、後からできたと思われる場合もあります。お尻の蒙古斑は5~6歳までに自然に消えるので何の心配もいりません。むしろ、蒙古斑は神経系の成熟度と深いかかわりがあるとされ、赤ちゃんが胎内で健康に育った証拠ともいえるくらいです。しかし、お尻以外の場所にある濃い蒙古斑(異所性蒙古斑)はまれに残ることもあります。
これに対し、顔面の目の周囲にできる青あざを「太田母斑」といいます。太田母斑は自然に消えることはなく、成長とともに徐々に濃くなり、思春期の頃にはかなり目立つようになります。悪性化や他の合併症の心配はないのですが、顔面の青あざは目につきやすく、人から指摘されたり、そのことでいじめられたりして本人が劣等感を抱くこともあります。幼稚園など集団生活に入る前に治療することもできます。レーザー治療は一般に年齢が小さいほど反応がよく、消失までに1年前後かかるため、生後2週間以降のできるだけ早い時期から始めることが勧められています。