京(みやこ)あんしんこども館からの安心・安全アドバイス

【Ⅳ-21】アトピー性皮膚炎の対処はどうしたらよいですか?

体中に湿疹ができ、夜中にも掻きまくります。アトピー性皮膚炎と言われました。どうしたらいいのでしょう?

アレルギー反応で起こる湿疹をアトピー性皮膚炎といい、慢性皮膚疾患で年々増加しています。アレルギー反応は体中のいろいろな部位で起こり、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、結膜炎、じんましんなどの症状を呈しますがそれと同様の機序でアレルギー反応が皮膚で起こった場合をアトピー性皮膚炎といい、遺伝的なアレルギー体質に刺激が加わって発症します。

アレルギーを起こすアレルゲンの摂取(牛乳や卵など)や接触・吸入(ダニやカビなど)に対するアレルギー素因に、皮膚への刺激(汗、汚れなど)という環境要因が加わって発病します。頭や顔、首、手足の関節の内側にかゆみが出て引っ掻き、その刺激でさらに悪化します。皮膚はジュクジュクしたり、乾くとカサカサで白い粉を吹いたように見えます。とてもかゆいので、がまんができないと精神的ストレスにも悩まされます。

アレルギー反応の原因は血液検査や皮膚テストでわかることもありますが、対症療法が中心になります。規則的な生活によりストレスを除き、食生活の改善や住環境の清潔化、十分な睡眠、スキンケアなどを心がけましょう。かかりつけ医と相談し、薬物治療(外用・内服)と生活改善に取り組んでください。成人型に移行する場合もありますが、多くは5歳頃に軽快に向かうでしょう。