京(みやこ)あんしんこども館からの安心・安全アドバイス

【Ⅳ-22】紫斑が消えません

子どもの腕に紫斑ができ、なかなか消えません。どこかで打ったのかもしれませんが、本人は覚えがないようで・・・。

子どもの病気には発疹の出るものがたくさんあります。蚊に刺された後のピンク色のはれ、突発性発疹の赤い点々、水痘(水ぼうそう)の水疱を伴う発疹、はしかで体中に出るぶつぶつの斑点、階段から落ちた時におでこや足に出る青い斑点(紫斑)などいろいろです。

紫斑も発疹の一つですが、皮膚の下で出血が起こったためにみられます。だから、斑点のある部位を指で押さえ、ずらしていくと、蚊に指された赤いはれや感染でみられる紅斑は色が消えますが、紫斑はくっきりと赤紫色が残ります。つまり、紫斑や出血斑は圧をかけても消えないのが特徴です。大きい(広い)範囲のものから点状の小さいものまでありますし、色も新しい赤色からちょっと時間がたつと紫、青、古いものは褐色、黄色になり、経過とともに変わっていきます。

打撲など外傷によるもの以外に、ちょっとした打撲なのに広い範囲に紫斑が出やすい時は、先天性の血友病や白血病などの血液悪性腫瘍も疑われます。歯茎からの出血を伴ったり、血を止める働きが阻害され、小さい針の先状のピンクの点状出血斑を伴う血小板減少性紫斑病、発熱から数週間して腹痛や関節痛、四肢の外側に左右対称に盛り上がった虫ピンの頭ほどの大きさの赤い斑点が出現するアレルギー性血管炎などもあります。気になる紫斑は一度小児科か皮膚科受診して相談してください。